厚生労働省は27日、医療機関でのサイバーセキュリティ対策の方針を明らかにした。平時からの予防的な措置として、医療業界独自の情報共有機能を構築するための組織「ISAC」を設立するほか、医療従事者を対象にした関連の研修を充実させる。インシデントが発生した時の駆けつけ対応の強化も図る。これらの取り組みを徹底することで、長期に診療が停止するのを防ぐ狙いがある。【松村秀士】
厚労省は、「平時の予防」「インシデント発生後の初動」「日常診療を取り戻すための復旧」という観点で対策を進める。
平時の予防対応は、▽医療従事者へのセキュリティ対策研修の充実▽脆弱性が指摘されている機器の確実なアップデートの実施▽医療分野でのISACの設立-の3つ。
このうち、研修の充実については、診療報酬の診療録管理体制加算を算定する400床以上の医療機関に対して年1回程度以上の職員向け情報セキュリティ研修の実施を求めることで対応する。
■VPN装置の更新把握で立入検査
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