【千葉大学医学部附属病院 副病院長、病院経営管理学研究センター長、ちば医経塾塾長 井上貴裕】
2022年度診療報酬改定は病院機能によってその受け止め方が大きく違う結果となった。全体的に見れば、高度急性期病院にはプラス評価の改定であり、中途半端感の漂う「自称急性期病院」には厳しいという見方もある。さらに、一定割合の急性期病院が「経営が安定する」ことなどを理由に転換して急増した地域包括ケア病棟についても院内転棟にメスが入り、その使い方が問われることとなった。機能分化をさらに促進させるという意味において刺激的な改定であり、自らの立ち位置が改めて問われることになった。本稿では、急性期病院にとっての22年度改定について、改定内容から何を読み取り、どう行動すべきかについて私見を交えて論じていく。
今回改定の印象について、今まで国が求めてきたことがより具現化されたものであり、私は医療政策の方向性について何ら変わりはないという理解をしている。
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次回配信は5月16日5:00を予定しています
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