手術時のがん組織の可視化に用いる薬剤のアミノレブリン酸塩酸塩(販売名アラベル内用剤1.5g、アラグリオ顆粒剤分包1.5g)について、厚生労働省は、光線過敏症を引き起こす可能性のある薬剤や食品との「併用禁忌」を解除して「併用注意」に変更するよう、添付文書の改訂を指示する通知を出した。医薬関係者らへの情報提供なども求めている。【松村秀士】
通知は、2021年12月20日に開かれた薬事・食品衛生審議会の医薬品等安全対策部会「安全対策調査会」の審議結果を踏まえたもの。同調査会で厚労省は、アミノレブリン酸塩酸塩(ALA)の添付文書について、光線過敏症を起こすことが知られている薬剤や食品を「併用禁忌」から「併用注意」に見直すとともに、併用に特に注意が必要な期間をALAの投与後48時間(従来は2週間)に改訂することを提案し、了承された。
ALAに関しては、ニューキノロン系抗菌剤といった光線過敏症を起こすことが知られている薬剤やセイヨウオトギリソウを含む食品の併用によって光線過敏症を増強することが懸念されている。そのため、現在の添付文書ではこれらを投与・摂取している患者へのALAの使用は禁忌とされているほか、ALAを投与してから2週間は光線過敏症を引き起こす可能性のある薬剤や食品の投与・摂取を避けることが「併用禁忌」の項に記載されている。
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