【株式会社メディサイト 代表取締役 松村眞吾】
かなり以前からのことになるが、診療報酬改定のたびに「機能強化・分化と連携」がポイントとしてうたわれるようになっている。また、厚生労働省はいろいろなテーマで、例えば地域包括ケアシステムのモデル事例についてホームページで紹介し、その横展開を図ろうとしてきた。その成果は上がっているのであろうか。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の、第4波、第5波下における医療現場を見ていて、医療崩壊とも医療逼迫とも言われる状況がなぜ生じたのかを考える中で、「新型感染症ゆえ」という単純なものだけではないと感じるに至った。これは、医学の問題ではない。医療政策であり、現場における医療経営の問題だと考える。特に、現場における取り組みで成果を上げていた事例を見ると、医療経営の視点から課題があったと言ってよい。国や都道府県の行政の課題だけではないということを理解、認識しておきたい。
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