厚生労働省は27日、英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)が申請していた新型コロナウイルス感染症の治療薬「ゼビュディ点滴静注液500mg」(一般名ソトロビマブ【遺伝子組み換え】)を特例承認した。投与対象となるのは、軽症から中等症Iの重症化リスクの高い患者で、症状が比較的軽い患者に使用できる新型コロナ治療薬の国内での承認は抗体カクテル療法のロナプリーブに続いて2剤目。GSKは試験データを基に、「ソトロビマブはデルタ株やラムダ株を含む変異株に対して活性を維持することが示されている」と指摘している。【松村秀士】
■まずは入院で使用
同日夕の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会で、同剤を特例承認することで合意。これを受けて厚労省が即日、正式に承認した。
部会後、田村憲久厚労相は記者団に対し、「これからいろいろな変異があるとしても、ソトロビマブは治療薬として有効ではないか」と期待を示した。また、同剤は当初、入院での使用を前提とするが、安全性が確認されれば使用の場面を広げ、最終的には往診でも使えるようにするとの考えも示した。政府が同剤を確保した上で、必要な医療機関へ近日中に配送する。
■投与群の入院・死亡、約8割低減-海外治験
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