東京iCDC専門家ボードの座長を務める賀来満夫氏(東北大名誉教授)は9日、新型コロナウイルスの軽症者ら向けの抗体カクテル療法を受けた420人の95%が軽快に向かったとする分析結果を、都のモニタリング会議で明らかにした。この療法以外の影響も含まれていることに留意が必要だとした上で、「非常に高い有効性が期待される」と指摘。それを用いた治療の推進を都に求めた。【松村秀士】
分析を行ったのは、感染症対策を一体的に担う「東京iCDC」の専門家。都内の116医療機関でこの療法を受けた患者のうち、投与後14日以上経った420人の状況などを調べた。
投与後の経過では、400人(95.2%)が軽快に向かった。症状が悪化したり、入院を続けたりする「非改善」の患者は19人(4.5%)にとどまり、1人(0.2%)が死亡した。「非改善」の患者のうち、18人が50歳以上で、死亡したのは基礎疾患のある60歳代の男性だった。
■早期投与の方が改善する傾向
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