財政制度等審議会・財政制度分科会の榊原定征分科会長(東レ社友元社長・会長)は7日、分科会後の記者会見で、「社会保障制度での受益と負担のアンバランスの是正がますます重要な論点になる」とし、財政健全化に関する提言(春の建議)の取りまとめに向け、受益と負担の見直しの議論を進める考えを示した。【松村秀士】
榊原氏はまた、日本の経済や財政が抱える構造的な課題にしっかりと切り込み、今後の在るべき姿を示すという財政審の使命を果たしていくとも述べた。
会見に同席した増田寛也分科会長代理(東大大学院客員教授)は、新型コロナウイルスの感染拡大が収束した後も社会保障の給付(受益)と負担の在り方が重大な問題になると強調。その上で、感染拡大前の検討内容も踏まえながら、できるだけ早い時期に給付と負担の見直しの議論を再開させる方針を明らかにした。
■社保費を抑える目標設定を求める声も
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