⽇本介護⽀援専⾨員協会の柴⼝⾥則会⻑は3月11日、オンラインセミナー(CBホールディングス主催)で、2021年度介護報酬改定を基に今後、介護⽀援専⾨員(ケアマネジャー)に求められる業務効率化について講演を行った。【井上千子】
柴口会長は今改定で見直された、居宅介護⽀援の基本報酬の逓減制について言及。
ケアマネ1⼈当たりの担当件数が40件以上になると1件当たりの報酬が半額、60件以上で3割に減額される「逓減制」が適用されていたが、今改定では、ICTの活⽤や事務職員の配置など一定の要件を満たせば、逓減制の適用が45件以上の部分からになり、件数が拡大した。
■逓減制の見直しでICT活用が加速
柴口会長はこのICTの活用で業務効率化が図られ、担当件数の増加も見込めるとした。
例として、ケアマネのスマートフォンのカメラで利用者の介護保険証を撮影し、紙ではなく画像データとして保存することで業務効率化を進めているケースを紹介。柴口会長が役員を務める事業所では個人情報保護のため事業所がスマホを支給しているとし、「先行投資として行っている」と話した。
また、柴口会長は24年度に行われる次期改定を見据え、「ケアマネ一人当たり(の担当件数を)30件はしっかり確保するんだという意欲を持たなければ、次期改定では(意欲がない事業所は)なくなってしまう」と危機感を示した。
一方、逓減制の緩和により「ケアマネの質が下がる」といった声が上がっていることを踏まえ、今後の課題として、緩和しても質の確保ができているか効果検証をする必要性を挙げた。
■ケアマネの稼働率を上げるには?
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