厚生労働省がまとめた2020年度7月の「最近の医療費の動向-MEDIAS」によると、4-7月累計の概算医療費は13.5兆円で、前年同期比▲6.9%となった。患者数の減少幅は縮小傾向にあるが、医療費の前年同月比マイナスの状況はまだ続く見込みだ。この状態で行くと、国民医療費の伸びが、20年度には介護保険制度創設により▲1.8%となった2000年度を大きく上回る過去最大のマイナスを記録することになりそうだ。【ライター 設楽幸雄】
20年度の概算医療費の伸びは、4月▲8.8%、5月▲11.9%、6月▲2.4%、7月▲4.5%と推移し、4-7月累計は▲6.9%となった。
また、医療費の伸び率に大きく影響する日祭日や土曜日の日数などを調整した休日数等補正後では、4月▲11.1%、5月▲12.6%、6月▲6.1%、7月▲1.8%で、4-7月累計は▲7.9%となった。
実績では6月に大幅に回復した後、7月には減少幅が拡大したが、休日数等補正後は5月を底に、6月、7月は減少幅が着実に縮小している。
厚労省が社会保障審議会・医療保険部会に提出した資料では、レセプト件数から見た患者数は8月も減少幅の縮小が続いているとしている。医療費も、8月はさらに減少幅の縮小が続くとみられる。
(残り373字 / 全904字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】
【関連キーワード】