東京商工リサーチは8日、2020年1-9月の「老人福祉・介護事業」※の倒産は94件で、介護保険法が施行された2000年以降、最多だった19年同期(85件)を上回ったことを明らかにした。このペースで推移すると年間120件を上回り、最多だった111件(17年と19年)を超えて、最多記録を更新する勢いだという。【齋藤栄子】
※調査対象の「老人福祉・介護事業」は、有料老人ホーム、通所・短期入所介護事業、訪問介護事業などを含む。
原因別では、販売不振(売上不振)が57件(前年同期60件)で最も多く、次いで「事業上の失敗」16件(同7件)、「運転資金の欠乏」10件(同5件)の順。
新型コロナ関連倒産は3件で、国や金融機関などの支援で何とか踏みとどまったが、これらの支援策は一時的な緩和にすぎず、足元では倒産に至らないまでも事業を止める休廃業・解散が急増しているとの見方だ。以前から深刻な経営不振に陥っていた事業者にコロナ禍が重くのしかかる格好となり、今後、過剰債務から抜け出せない事業者の倒産増加が懸念される。
業種別では、
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