厚生労働省は30日、バーコードを使っている薬局では調剤や棚卸、医薬品の回収対応で活用の有用性が確認されたとする調査結果を公表した。特に棚卸業務では、所要時間がバーコードを使用しない場合の約半分になった薬局があることも明らかになった。【松村秀士】
厚労省が公表したのは、2019年度の「医療機関におけるUDI利活用推進事業」の報告書。同事業では、医療用医薬品のバーコードを使用したシステムの利活用に関する実態調査を、6薬局に実施。また、そのうちの3薬局を対象に、バーコードシステムの導入効果について医療安全・物品管理・トレーサビリティの3つの観点から実証調査を行った。
その結果、薬局でのバーコードシステムは、▽調剤での取り揃えや重量監査▽棚卸での薬剤の種類・数量の確認▽回収対応における在庫システムなどへの登録-などに活用されていたことが、実態調査で分かった。
実証調査では、同一の法人内で調剤時にバーコードを読み取っている薬局と、目視で確認している薬局を比較したところ、バーコードを活用している薬局の方が「調剤の正確性が高い」という結果となり、医療安全面での活用の有用性を確認した。
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