日本在宅介護協会はこのほど、会員の介護事業者を対象とした新型コロナウイルス感染症に関するアンケート調査の結果を報告書にまとめた。通所介護の利用者が、回答した法人の平均で対前年比2割減のほか、4-5割減も2法人あるなど利用控えが顕著だった。感染拡大により人員基準など介護報酬の臨時的な取り扱いが行われているが、通所計画を訪問により行うことはスタッフに経験がないため不可能との回答もあった。【齋藤栄子】
アンケート期間は4月23日から30日まで。33法人から回答があり、内訳は通所介護1,393事業所、短期入所生活介護62事業所だった。
休業している事業所があるかを聞いたところ、3法人の通所介護11事業所が自主的に休業していると回答した。「その他」と回答した2法人は、「在宅困難者や家族事情により週3日、数名を受け入れ」「職員にコロナ発生のためほぼ休業」だとしている。
「休業はしていないが困っていること」(複数回答)では、利用控え(29法人)、感染予防備品の不足(23法人)、職員の配置(10法人)、その他(5法人)の順で多かった。その他の内容としては、▽新規利用者の受け入れが滞っている▽社員が過度に感染を恐れてサービス提供に消極的-などのほか、通所計画に沿い居宅を訪問して提供したサービスも臨時的な取り扱いで算定可能だが、「スタッフは訪問の経験がないので実際には訪問は不可能」との回答もあった。
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