日本訪問看護財団はこのほど、「令和 3 年度介護報酬改定及び新型コロナウイルス感染症に関する緊急アンケート調査」(速報)の結果を明らかにした。行政や多職種、近隣の訪問看護ステーション(訪看ST)との情報共有・連携について、5割以上が「している」と回答したが、休業した場合に利用者を引き受ける他の事業所を「決めている」との回答は13.4%にとどまった。【齋藤栄子】
調査期間は 4 月 16 日から24 日までで、財団会員424 カ所から回答を得た。回答した事業所の基本情報は、開設法人は営利法人(株式会社)が50.5%、開設期間(2020年3月末日まで)は15年以上が25.9%で、それぞれ最多だった。20年3月の1カ月間における医療保険利用者数は、1-20人が54.5%、21-50人が30.4%、51-100人が9.9%で、同じく介護保険利用者数は、21-50人が37.3%、1-20人が23.8%、51-100人が27.4%の順に多かった。
4月1日時点の、新型コロナウイルス感染症に関する訪看STの方針および対応について、事業継続計画書(BCP)を作成していた訪看STは41.7%、作成していないは58.3%だった。また、利用者やスタッフに、感染者または濃厚接触者が出た場合の対応を「決めていた」と、全体の85.1%が回答した。
一方、行政や多職種、近隣の訪看STとの情報共有・連携を「している」と回答したのは53.1%、「調整中」は31.6%、「していない」は15.3%だったが、訪看STが休業した場合、利用者を引き受ける他の事業所を「決めている」と回答したのは13.4%にとどまり、「検討中」43.9%、「決めていない」39.4%、「考えていない」3.3%という結果=図1=になった。財団は、「今後、さらに近隣・行政との連携が重要」とコメントしている。
また、業務に必要な感染防護具については、全体の84.7%が「足りていない」と答えた。
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