20年度改定に向けた議論を終えた中医協・総会（7日、霞が関ビル）

　2020年度の診療報酬改定では、医師ら医療従事者の働き方改革を診療報酬で後押しする。その一環で、救急医療の実績が一定以上あり、医療従事者の労務管理を適切に行っている医療機関への評価として、「地域医療体制確保加算」（520点）を新設。要件を満たす医療機関は入院初日に限ってこれを算定できる。また、医療従事者が他の業務を原則掛け持ちできない「専従」の要件を緩和するほか、緩和ケア診療加算などの算定で複数の非常勤医師を配置していれば人員配置の基準を満たしているとみなされる。中央社会保険医療協議会が7日に答申した20年度改定案で明らかになった。【松村秀士】

　医療機関が地域医療体制確保加算を算定するには、救急用の自動車や救急医療用ヘリコプターによる搬送の実績が、年間2,000件以上なければならない。

　また、勤務医の負担軽減や処遇改善に関する施設基準は、▽勤務状況を把握して改善の必要性などを提言する責任者の配置▽勤務時間・当直を含む夜間の勤務状況の把握▽多職種からなる役割分担を推進するための多職種による委員会・会議の設置と勤務医の負担軽減・処遇改善計画の作成―など。

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