【株式会社メディチュア 代表取締役 渡辺優】
■基準(2)の除外は不可避に
1月15日の中央社会保険医療協議会・総会にて、「重症度、医療・看護必要度」の最終的なシミュレーション条件=資料=と、2019年4月に提出されたDPCデータを使用したシミュレーション結果が示された。
資料 1月15日中医協・総会に示された看護必要度の最終的なシミュレーション条件
中医協・総会(2020年1月15日開催)資料より引用
これにより、「基準(2)」の除外はほぼ確実だろう。前回診療報酬改定の直前に当たる18年3月の拙稿「『認知症』による看護必要度アップを手放しで喜べるのか」において、一般病棟用の看護必要度を療養病棟に当てはめた分析結果に基づき、前回改定の問題点を指摘した。20年度改定の議論に向けた中医協の資料で、療養病棟も含めた基準(2)の比較が行われることは十分想定できた。拙稿の最後、「今回認知症の評価が加わったことで、看護必要度の評価が大幅に上がった病院は、今後の議論に留意すべきではないか」と述べた通り、20年度改定で厳しくなることは致し方ない。前回改定から2年間の猶予があったと前向きに捉えるならば、それなりの対応ができたのではないだろうか。
19年6月の「入院医療等の調査・評価分科会」で、18年度改定すなわち基準(2)導入により、急性期一般入院料1と4の該当患者割合が逆転したことが示されていた=グラフ1=。
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