次期診療報酬改定の改定率についての議論を開始した中央社会保険医療協議会は27日の総会で、支払側と診療側が医療経済実態調査の結果についての考え方を発表。支払側は、一般病院も国公立以外は黒字とするなど全体として安定的に黒字で推移しているとの分析を示した。一方、診療側は、病院、診療所、歯科診療所、保険薬局とも厳しい経営状況にあるとの見解を示した。支払側はマイナス改定を、診療側はプラス改定を求めることになるとみられる。中医協としての取りまとめは、両論併記となりそうだ。【ライター 設楽幸雄】
次期診療報酬改定の改定率は、政府が2020年度予算編成の一環として12月中旬ごろに決定する。中医協は、その政府決定に向けて、医療経済実態調査の結果と薬価・材料価格調査の結果を踏まえて意見をまとめ、予算編成に当たる加藤勝信厚生労働相に提出する。
27日の中医協・総会は、医療経済実態調査の結果について、支払側では健康保険組合連合会による分析結果を同連合会理事の幸野庄司委員が発表し、診療側では7人の委員の連名による見解を日本医師会常任理事の松本吉郎委員が発表。意見や質疑はなく、議論を終了した。
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