【一般社団法人リエゾン地域福祉研究所 代表理事 丸山法子】
「ありがとう! あなた方のおかげで、人生最後の今が最高だよ!」と、しわくちゃの笑顔の高齢者が若いスタッフの手を握る。こうしたドラマのような光景が、あなたの事業所にあるでしょうか。
それは、あなたの事業所の利用者やその家族が、提供するサービスやスタッフの関わり方に価値を実感し、「出会えて良かった」という満足ができた証し。あなたの介護サービスによって利用者やその家族が人生の質の高まりを味わい、感謝や幸福を共感できる日常だといいですね。
一方、実際にはクレームや無理な要求ばかりで、せっかく教育して成長したスタッフを邪険に扱い、その専門性を無にするような行動をする利用者も少なくないでしょう。昨今の権利意識の高まりのせいか、ケアマネジャーに限度額まで使えるか問い合わせながら目いっぱいサービスを入れようとしたり、スタッフから「自分でやってみましょうか」と自立を促された途端、職務怠慢だと言う家族もいたりします。
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