【横浜市立大大学院国際マネジメント研究科 准教授 黒木淳】
2019年の関東近辺は、横浜シーサイドラインの新杉田駅において逆走事故が起こり、またこれまでに類を見ない台風が関東地方を直撃するなど、暗いニュースが多かった印象がある。まだ復旧していない地域も多く、被災された方々には心よりお見舞い申し上げたい。
しかし、最近の明るい話題では、ラグビーの日本代表が初のベスト8まで活躍するというGood Newsが日本全体に広まった。筆者はラグビーについては素人であるが、かつての競技者に聞いたところでは、ラグビーという競技はデータ活用が非常に進んでいるようである。
具体的には、「対戦相手の分析からニーズに合わせてデータが活用されている。トレーニングメニューの作成や選手へのコーチング、試合中も選手の状態や戦略の練り直しなどで、先端的なデータ活用が進んでいる」という話を聞いた。身体の大きさや国際性にインパクトがあるが、一つ一つの動きが科学的であるという話に意外性があり、参考にすべき点が多数あるように思われた。日本の躍進にもデータが活用されていると聞くと、少しうれしい気持ちになる。
■財務諸表に関する原則と定義は極めて重要
さて、今回から次回にかけて、院内の財務情報をどのように加工し、活用するのかについて紹介したい。これは、前回述べた、財務情報がどこにあるかについて探し、発見した後の取り組みである。特に今回は、財務情報の加工に当たり、財務情報の測定や範囲、表示に関する「基準」の重要性について説明したい。
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