法定労働条件の履行確保を図るため、都道府県が設置する医療勤務環境改善支援センターと連携し、労働基準関係法令を周知する―。厚生労働省が公表した2019年度地方労働行政運営方針に、こうした方向性が明記された。同省の「医師の働き方改革に関する検討会」の報告書でも、同センターによる個別相談などの支援を強化する方向性が盛り込まれており、同センターの活用が勤務環境改善の成否を左右しそうだ。【新井哉】
■医療労務管理支援事業、円滑に進むよう働き掛け
同センターは、勤務環境改善に取り組む医療機関を支援するため、都道府県ごとに設置されているもので、医療労務管理アドバイザー(社会保険労務士など)や医業経営アドバイザー(医業経営コンサルタントなど)が専門的・総合的な支援を行っている。
例えば、神奈川県の同センターでは、アドバイザーが、▽労務管理▽労働安全管理▽診療報酬制度▽医療制度▽医事法制―などの相談に応じている。また、医療機関の自主的な勤務環境改善に向けた取り組みを支援するため、県が医業経営アドバイザーを派遣し、医療機関がPDCAサイクルを活用して計画的に医療従事者の勤務環境の改善を図る「勤務環境改善マネジメントシステム」の導入を支援している。
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