【株式会社メディチュア代表取締役 渡辺優】
■療養病棟の看護必要度は50%超え!?
「重症度、医療・看護必要度」(以下、看護必要度)は、2018年度診療報酬改定において、現行の評価方法(看護必要度I)に加えて、A項目およびC項目を診療実績データで評価する手法の看護必要度IIが選択可能となった=図1=。
看護必要度IIでは、救急搬送後の入院(2日間の評価)についてはEFファイル上で判断できず、評価に含まれないなど、現行の評価方法との違いが生じる。そのため、比較的軽症の救急搬送症例が多い病院などでは、看護必要度IIを選択すると、大幅に評価が下がることも考えられる。
しかし、EFファイルで日々の評価を代替できることから、病棟の看護師などの負担軽減につながるだろう。
図1 EFファイルを用いた看護必要度の評価の新設 クリックで拡大
厚生労働省 2018年度診療報酬改定説明会資料より
今回の改定では、データ提出が要件となる入院料の対象が広げられ、データ提出加算も評価が引き上げられたことから、今後さまざまな病棟からデータ提出が進むことが想定される。
そこで、「一般病棟用」の看護必要度を用いて、他病棟での評価を試算した。その結果、ある療養病棟では、看護必要度が50%を超えることもあった。これが意味するところを考えつつ、今後の急性期病棟における適切な評価などを考えてみたい。
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次回配信は4月11日5:00の予定です
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