【株式会社メディチュア代表取締役 渡辺優】
■診療報酬改定の基本方針、基本的視点から読み取れる「働き方改革」への強い決意
診療報酬改定の基本方針が12月13日の中央社会保険医療協議会総会で示された。診療報酬改定の議論は、入院料や「重症度、医療・看護必要度」の見直し等の細かな中身が気になるかもしれない。個別の議論も病院経営にとって、インパクト有無の確認や対応の検討が必要となるため当然重要になるが、そもそもの視点、特に、その「変化」を把握することが大事ではないか。
図1 診療報酬改定の基本的視点の変化
厚生労働省 中央社会保険医療協議会資料を基に作成
改定の4つの基本的視点のうち、1番目と4番目はほとんど変わっていない=図1=。「変わっていない」のは引き続き重要であると理解すればよいだろう。2番目は「新しいニーズにも対応でき」が加わっている。これは、2016年度の3番目「重点的な対応が求められる医療分野の充実」の意味を含んだものと考えられる。そして、18年度の3番目に「働き方改革」が登場した。16年度には、「医療従事者の負担軽減」は視点自体になかったものの、1番目の「地域包括ケアシステム~」の項目の具体的な方向性として、チーム医療の推進と共に、医療従事者の負担軽減が言及されていた。
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次回配信は2018年1月10日5:00の予定です
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