中央社会保険医療協議会が8日に開いた総会では、調剤報酬について議論した。薬剤服用歴管理指導料は、患者が「お薬手帳」を持参するインセンティブとなっているが、支払側の委員からは、門前薬局にお薬手帳を持参しても、持参しない場合と同じ50点を取られるケースを挙げ、点数設計の方向性が誤っていないかと疑問を呈した。厚生労働省側も見直しも含めて検討する考えだ。【大戸豊】
今回、▽薬局の機能に応じた評価の見直し▽対人業務の推進▽かかりつけ薬剤師の推進-がテーマとなった。
■調剤基本料1の集中率要件「あまりに低い」
2016年度調剤報酬改定では、大型門前薬局の評価の適正化のため、薬局グループ全体の処方せん受付回数が月4万回超の薬局のうち、特定の医療機関からの処方せん集中率が極めて高い保険薬局または医療機関と不動産の賃貸借関係にある薬局の調剤基本料が引き下げられた。
ただ、医療経済実態調査などからは、同一法人の保険薬局の店舗は、多店舗化につれて収益率が高くなっていたり、処方せんの集中率が高かったり、医療機関との不動産の賃貸借などの関係がある薬局では、医薬品の備蓄品目数が少ない傾向も見られた。
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