中央社会保険医療協議会(中医協)は1日の総会で、薬剤の適正使用の推進について議論した。抗菌薬・抗生物質に関する国民の知識や理解が乏しいことから、厚生労働省は患者・家族への説明などの評価を提案した。【大戸豊】
厚労省は今年6月、抗菌薬の使用の基準や、患者への説明のポイントなどをまとめた「抗微生物薬適正使用の手引き」を公表したが、国民を対象にした意識調査では、抗菌薬がインフルエンザや風邪に効くと思っている人の割合は4割を超え、理解に乏しい実態が明らかになった。
総会で厚労省は、急性気道感染症などの患者に、適正使用の手引きを活用したり、患者・家族に文書による説明を行ったりした場合への評価を提案した。診療側はおおむね歓迎したが、支払側はこれらを医師や薬剤師の本来業務として捉えるべきだとして反対の姿勢を示した。
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