中央社会保険医療協議会・総会が24日に開いた会合では、2018年度の診療報酬改定をにらんで急性期の入院医療に対する診療報酬の抜本的な見直しを厚生労働省が提案した。看護配置の状況などによって7対1、10対1入院基本料に区分する現在の評価体系を改め、これまでの看護配置だけでなく、重症患者の受け入れ割合などの診療実績に応じて段階的に評価する内容。少子・高齢化などに伴う入院医療へのニーズの変化に病院が対応しやすくするのが狙いだが、意見交換では、こうした仕組みを早期導入することへの慎重論が相次ぎ、引き続き話し合うことになった。【兼松昭夫】
厚労省はこれまで、入院患者の状態に応じた医療の提供体制を18年度診療報酬改定で推進する方針を示してきた。今回の見直し案はこれを踏まえた具体案で、18年度改定での対応を想定している。しかし、診療側の猪口雄二委員(全日本病院協会会長)は、「すぐにはできない。来年は手挙げ方式にするとか、時間をかけていろいろなデータを精緻化する必要が当然ある」と述べた。
菊池令子専門委員(日本看護協会副会長)も、大幅な見直しが医療現場に悪影響を与えないよう慎重な検討を求め、早期の導入には反対した。ただ、菊池委員は「将来の入院医療に対するニーズの変化に対応するための準備としてはあり得る」とも述べた。
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