【社会医療法人製鉄記念室蘭病院 事務長 山口秀一】
製鉄記念室蘭病院は、北海道南西部の室蘭市にあります。室蘭市は渡島半島中部の西胆振医療圏(人口約19万人)の中心都市です。当院の許可病床は347床で、そのうち298床で7対1入院基本料を算定しています。救急医療やがん診療、高度先進医療を中心に行う中規模急性期病院です。介護老人保健施設や診療所などを併設しており、法人全体の職員数は約800人です。今回は当院の障害者雇用の取り組みについてご紹介します。
当院では以前、障害者の実雇用率が低く、障害者雇用促進法の改正で法定雇用率が引き上げられた際、室蘭公共職業安定所から「障害者の雇入れに関する計画」の提出を命じられました。2012年12月時点の障害者雇用者数は3人(実雇用率は0.69%)で、法定雇用率を満たすには、7-8人の新規雇用が必要でした。
■採用進むも早期退職続く、定着支援が重要
まずは、雇用者数を増やす取り組みを始めました。以前はハローワークに障害者限定の求人を出すだけでしたが、当地域では求職中の障害者が絶対的に少なく、さらに医師や看護師などの医療系資格を持つ求職者はほぼ皆無で、まったく応募者が集まりませんでした。そこで、障害者就労支援事業所へ紹介を依頼し、定期的に情報交換を行いました。また、ハローワークが主催する障害者向け合同企業説明会などにも積極的に参加したり、職員からの紹介制度も始めたりしました。
(残り2352字 / 全2959字)
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】