特定の地域や診療科への医師の偏在をどう解消するか、国レベルでの検討が本格化している。偏在解消策の枠組みを話し合う厚生労働省内の分科会では、都道府県レベルでの医師確保対策の強化など14項目の対策を年末までに取りまとめ、同省が次期通常国会に関連法の改正案を提出する見通しだ。
厚労省は、11日の分科会で、医療計画の一部として「医師確保計画」の策定を都道府県に新たに義務付けることを提案した。意見交換では、医師の確保のみに重点を置くことへの慎重論もあったが、計画を策定すること自体への反対意見はなかった。【兼松昭夫】
医師の偏在解消の抜本策を固めるのは省内の「医療従事者の需給に関する検討会」で、検討会の下に設置されている「医師需給分科会」でまず具体化を進める。
厚労省は7月、早期に実行可能な対策として、医師偏在解消の“コントロールタワー”とされる「地域医療支援センター」の機能強化などを決めた。今回の医師確保計画は、早期の対策に続く抜本的な対策という位置付けだ。
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