【吉備国際大学 保健医療福祉学部 作業療法学科 准教授 京極真】
Q 私は意見が対立すると、自分の主張をすぐ引っ込めて、相手の主張に納得しないまま迎合してしまいます。その後はいつも後悔の嵐です。同僚のAさんのように、怒ったりわめいたりすることで相手を傷つけ、自分の意見を押し通すのはちょっと違うと思います。けど、私のように、他の人の意見に合わせ過ぎるのも間違っているように感じています。どうしたらこの悪循環から抜けられますか?
大切なことは、自身のコミュニケーションパターンを分析し、その特徴に気付くことです。そして、自他の目的と状況にフォーカスしたコミュニケーションを実施しましょう。
■コミュニケーションパターンを分析しよう!
信念対立を克服するためには、コミュニケーションが欠かせません。ところが、コミュニケーションによって、意見の確執が表面化することもあります。これは信念対立の源泉でもあります。信念対立は単純にコミュニケーションによって解消できるような問題ではなく、むしろ話せば話すほどこじれることもあるのです。
なぜか? それは、私たち人間が固有の「世界観」を持っているからです。それはつまり、私とあなたは別の人生を歩んでいるということ。同じ出来事を同じ言語で表現しても、その意味は人それぞれちょっとずつ違います。だからこそ、コミュニケーションは時にお互いに納得できる解答を生みつつ、時に信念対立を生むのです。
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次回は11月10日5:00配信予定です
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