厚生労働省は来年春の診療報酬改定で、DPC対象病院の地域医療への貢献度合いの評価基準を大きく見直す方針だ。がん治療連携指導料の施設基準の届け出を評価対象から外すほか、病院で対応できる脳卒中や心血管疾患の治療方法の幅に応じて評価に差をつける。精神科救急・合併症入院料の施設基準の届け出を、精神科身体合併症管理加算の届け出よりも高く評価する。これらの見直しに伴い一部の病院では、地域医療への貢献度合いを診療報酬に反映させる地域医療係数が来年度から大きく変動する可能性がある。【佐藤貴彦】
病院ごとの地域医療係数には、地域のDPC対象病院の中での患者シェアの高さと、医療計画などに応じた体制の整備状況や診療実績が反映される。厚労省は9月28日、中央社会保険医療協議会のDPC評価分科会の会合で、このうち体制の整備状況などを評価する基準の見直し案を示した。
それによると、病院が施設基準を届け出ていればポイントを与える項目から、がん診療連携拠点病院などの連携先を評価するがん治療連携指導料を削除する。急性期以外の病院でもこの指導料を届け出できるため。
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