在宅医療の現場では、どのように遠隔診療を行っているのか。
わかさクリニック(埼玉県所沢市)の川端利信副院長は、タブレットを通じ、訪問看護師から在宅での患者の様子を聞いている。バイタルサインだけでは分からない悪化の徴候も、映像を交えると、より見えてきたりする。限られた医師で、外来と訪問を効率的にこなさねばならない中、遠隔診療は訪問のタイミングを見逃さないための手段となっている。【大戸豊】
■がん患者の悪化の徴候も映像で察知
同院では、外来診療と並行し、所沢市周辺で700-800人の患者の訪問診療を行っている。昨年は140人を看取ったが、今年は9月初旬で既に125人を看取っており、今後も増えていきそうだ。川端氏も外来と訪問をこなす多忙な日々を送る。
同院では、スマートフォンやタブレットを使った遠隔診療システム※1を利用しており、特にがん末期の患者と介護施設の緊急対応で活用することが多い。遠隔診療のスタイルも、D to N to P(Doctor to Nurse to Patient)がほとんどで、D to Pは行っていない。
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