中央社会保険医療協議会(中医協)が13日に開いた総会で厚生労働省は、医療保険の疾患別リハビリテーションと介護保険の通所リハを病院などが同時に提供しやすいように、両制度での施設基準の運用を見直す方針を示した。状態の改善を見込みづらい要介護者に医療保険で提供するリハ(維持期リハ)は来年度から認められなくなる予定で、病院などがそうしたリハを介護保険で提供し続けやすくする狙いがある。【佐藤貴彦】
保険医療機関の指定を受けた病院や診療所では、介護保険法の特例で、通所リハも提供できる。実際には、人員配置などで通所リハの施設基準もクリアする必要があるが、医療保険の疾患別リハと同じ機能訓練室で提供できるなど、疾患別リハと通所リハの両方を病院が提供しやすいルールになっている。
ただ、両方のリハを同時に提供しようとすると、厚い人員配置や広い機能訓練室が必要になる=表1=。13日の会合で厚労省は、そうしたケースで疾患別リハの施設基準を超えてリハ専門職らを配置(加配)しないといけないことが、維持期のリハを介護保険へと移行させる上での課題だといった認識を示した。
その上で、中医協の「診療報酬改定結果検証部会」が現在、介護保険のリハへの移行が難しい患者の状態などを調べていることから、その結果を踏まえて今後、必要なルールの見直しを検討することを提案した。
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