【吉備国際大学保健医療福祉学部作業療法学科 准教授 京極真】
Q 立場上、いろんな職種から報告・連絡・相談(「ホウレンソウ」)を受けますが、中には話の要点がハッキリしない人がいます。一つ一つは何てことはないんですが、それが重なるとどっと疲れます。ホウレンソウの質を高めてもらうにはどうしたらよいですか?
基本的にはホウレンソウの目的を共有した上で、「(状況)→目的→状況→方法」の順に話すようにルール化しましょう。
■話の要点が見えないダメなホウレンソウ
読者の中には、以下のような体験はありませんか?
Aさん「〇〇さんが昨日の夜に腹痛を訴えまして、すごくつらそうだったので先生を呼ぶかどうか迷ったのですけど、しばらく様子を見ていたら落ち着きました。以上、報告です」
Bさん「分かりました(え!? それだけ? 状態が悪化したのかと思って、一瞬ドキッとしたじゃないか)」
ダメなホウレンソウの特徴の一つは、最後まで話を聞かないと話の要点が見えてこないことです。さらにひどい場合は、話を最後まで聞いても理解できません。多職種連携でホウレンソウは重要ですが、その中身が分からなければストレスになります。
多職種連携には、さまざまな立場の人たちが関わります。足並みをそろえるためにはホウレンソウによる情報の共有は非常に重要です。不十分だとチームメンバーで協働できず、多職種連携の質が劣化します。臨床家はとても忙しいし、ストレスフルです。少しでも快活に診療するためには、ホウレンソウの質を高める必要があります。
では、どうしたらホウレンソウの質は高くなるでしょうか。
(残り2415字 / 全3094字)
次回配信は8月4日5:00の予定です
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】