【株式会社医療経営研究所 伝え方コンサルタント 佐藤健太】
皆さん、こんにちは!
伝え方コンサルタントの佐藤健太です。病院で働く事務職員の皆さんの「プレゼンテーション力の強化」に向けて、今回は「分かりやすい話の構成」についてお伝えします。
聞き手が納得しやすい説明には3つの方法があります。その3つとは「ホールパート法」、「PREP法」、「ホールパート法+PREP法」です。
■ホールパート法
まず1つ目の「ホールパート法」ですが、これは短時間で正確にメッセージを伝えるためによく使われる論理構成法です。その名の通り全体【Whole】と部分【Part】を使う構成法で、【Whole】→【Part】→【Whole】という構成になります。
Whole(導入・結論:全体を伝える)
最初の【Whole】で、話の全体像を伝えましょう。聞き手にとって一番分かりやすいメッセージを最初に持ってくるのです。
本日は、次世代型保健医療システムのICT基盤の整備について、3つのポイントを説明します。これは「保健医療2035」の実現に向けて政府が2020年度の本格稼働を目指しているもので、今後の病院経営や設備投資に大きな影響を与えると思われますので、最新の情報をきちんと押さえておきましょう。その3つのポイントとは、1)データをつくる2)データをつなげる3)データをひらく-です。
こうすれば、聞き手側もこれから話される内容を最初に俯瞰することができ、理解度もぐっと高まります。
Part(本論:部分を詳しく伝える)
次に、冒頭で示した全体像を要点に沿って一つずつ掘り下げていきます。
では、1つ目の「データをつくる」について説明します。これは、電子カルテやレセプトなどの既存データに加えて、最新のエビデンスや診療データをAIで解析することによって新たなデータをつくり出し、医療従事者の支援や負担軽減を図るシステムを構築することを意味しています。
次に2つ目の「データをつなげる」ですが、…。
最後に3つ目として「データをひらく」については、…。
最初に全体像を示していますので、聞く側としては3つのポイントの詳細がスムーズに頭の中に入ってきます。
Whole(最終結論:要約する)
最後にもう一度、話の要点をまとめます。
以上、本日は次世代型保健医療システムのICT基盤の整備について3つのポイント、1)データをつくる2)データをつなげる3)データをひらく-に沿って説明しました。何か質問はございませんか?
このように、最後に振り返って要約することで聞き手側の理解は一層深まります。
(残り1751字 / 全2838字)
次回配信は6月6日5:00を予定しています
この記事は有料会員限定です。
有料会員になると続きをお読みいただけます。
【関連記事】