【福井県済生会病院 事務副部長兼医事課長 酒井光博】
DPC制度(DPC/PDPS)は、2003年4月に特定機能病院を対象に導入されてから、さまざまな制度の見直しを経て今日に至っている。18年度の診療報酬改定では、暫定調整係数(調整係数)が完全廃止され、基礎係数と機能評価係数IIにすべて置き換えられる。調整係数はこれまで、段階的に機能評価係数IIに置き換えられてきたが、多くの病院においては、調整係数のマイナス分を、機能評価係数IIのプラス分で賄い切れていない=グラフ=。DPC対象病院には、機能評価係数IIを向上させる対策が、これまで以上に求められるだろう。
グラフ 暫定調整係数廃止に伴う影響調査 クリックで拡大
■重要なのは機能評価係数IIの各係数の理解
機能評価係数IIは全8項目の係数の合計値で成り立っているが、各係数の仕組みを理解していなければ、非効率な対応になりかねず、病院経営を悪化させる場合もあるだろう。仕組みを知れば、対応のポイントも明確になり、効率的に改善につなげられる。今回は8項目の中でも、効率性係数と救急医療係数のポイントを説明する。
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次回は5月11日5:00の掲載予定です
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