【株式会社スマイル・ガーデン 村尾孝子】
■患者さんに安心と安全を伝えられるか
ここまで、接遇の中でもあいさつや言葉遣いについて述べてきましたが、そのほかにも、かかりつけ薬剤師になるために気を付けたい接遇ポイントがあります。
まずは、身だしなみ。「そんな当たり前のこと」と思われる方も多いと思いますが、実際には薬局にふさわしくないと思われる身だしなみで応対をしている薬剤師も見られます。研修などでよく質問されるのが、マニキュアやジェルネイルです。正直なところ、個人的には可否を迷うこと自体が信じられない思いですが、基本的に塗らないのがルールです。薬局ではおしゃれは必要ありません。患者さんに安心と安全を伝えられるかを考えれば、自ずと答えが出るように感じます。
香水なども同じです。「あれ? 香りが強いみたい」と感じる患者さんが1人でもいれば、それは薬剤師にふさわしくないということ。「身だしなみは患者さんのため」という基本を忘れずにいたいものです。自分で気付きにくいのは、白衣の裾や室内履きの汚れです。ポケットに物を詰め込み過ぎているのも、傍から見ると見苦しいもの。ハサミやボールペンなどは安心・安全の観点からも、扱いに気を付けましょう。また、白衣を上に羽織るからといって、中に着るシャツの色柄や文字が派手だったり、透けて見えてしまったりするのも問題です。薬局には、さまざまな年代の患者さんがお見えになりますから、年齢や性別、職業などにかかわらず、すべての患者さんが清潔で安心だと感じ、自分の薬を信頼して任せたいと思うように、身だしなみを整えたいものです。
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