地域医療構想の実現に向けた取り組みが動きだす中、厚生労働省は15日の中央社会保険医療協議会(中医協)の総会で、異なる機能を持つ複数の医療機関がそれぞれの役割を維持しながら、機能分化や連携を図ることを後押しする診療報酬上の評価の在り方を論点として示した。診療側の一部からは、「(地域医療構想の)医療機関の自主的な収れんの邪魔になる」といった反対の声も上がった。【敦賀陽平】
医療機関の連携を評価する診療報酬として、現行の制度では、地域連携パスに関する「地域連携診療計画加算」や、複数の医療機関による院内感染防止の取り組みを評価する「感染防止対策地域連携加算」、DPC制度の「地域医療係数」などがある。
一方、地域医療構想は、団塊の世代が全員75歳以上となる2025年に向け、4つの医療機能ごとの必要病床数などを推計したもので、各都道府県は来月以降、病床の機能分化や連携を進めるため、構想の実現に向けた協議を本格化させる。
厚労省側はこの日、異なる機能を持つ複数の医療機関がそれぞれの役割を維持しつつ、医療機関間の機能分化や連携を進めやすくするための診療報酬上の評価の在り方について意見を求めた。
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