薬価制度を抜本的に見直すための基本方針の策定に向け、中央社会保険医療協議会（中医協）は9日、薬価専門部会を開き、製薬企業の団体から意見聴取を行った。出席した団体からは、政府の経済財政諮問会議の民間議員が提案している全品目を対象とした薬価の「毎年改定」に対する反対意見が相次いだ。【敦賀陽平】

　日本製薬団体連合会（日薬連）、米国研究製薬工業協会（PhRMA）、欧州製薬団体連合会（EFPIA）の3団体はこの日の会合で、3団体の連名による意見書を提出した。

　意見書では、効能追加などに伴い、市場規模が大幅に拡大した場合の薬価の見直しについて、「柔軟に対応するルールの検討が必要と認識している」と一定の理解を示したが、「国の成長戦略の方向性に反する」「薬価のみ毎年改定を行うことは、診療報酬体系とのバランスを損なう」などとして、全品目を対象とした毎年の薬価改定に「断固反対する」と表明した。

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