「とにかく休みたい」-。夜勤や交代制勤務が不可欠で休みが自由に取りづらい看護現場では、看護師が疲弊し、離職に至るケースが後を絶たない。その結果、人材不足が激務に拍車を掛け、悪循環からなかなか抜け出せない医療機関もある。その一方で、「休める職場づくり」をうまく定着につなげているところもある。社会医療法人美杉会の佐藤病院(大阪府枚方市、120床)だ。高須久美子看護部長は、「忙しくないと言えば、うそになる。でも、『5時で帰れる』『休める』、そう思ったら、忙しくても頑張れる。そうした体制づくりを心掛けている」と話す。【坂本朝子】
しかし、佐藤病院は「断らない救急」を経営方針に掲げる7対1の急性期病院。平均在院日数は9.4日(短期除外12日)と短く、病床稼働率は100%を超える状態が続く。1日にベッドが3回転することも珍しくない忙しい病院で、外来と病棟の看護師が常に連絡を取り合い、ベッドコントロールを繰り返す。
そのような忙しさの中で、どうやって定時での退勤や休暇の取得を実現させているのか。
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