「想定した以上の効果が上がっている」―。3月30日の社会保障審議会介護給付費分科会の席上、拡充された介護職員処遇改善加算の効果を問われた厚生労働省関係者は、こんなふうに回答した。実際、同分科会で示された調査結果では、同加算「I」を算定した事業所の常勤の介護職員の給与は、平均でも1.3万円上昇した。当初、厚労省が目指していた平均給与の上昇額は1.2万円であることを思えば、「想定した以上の効果」という評価も、妥当といえる。ただし、その厚労省のデータを詳細に読み解くと、この制度が抱える課題が改めて浮き彫りになってくる。【ただ正芳】
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