【東京学芸大学人文社会科学系経済学分野准教授 伊藤由希子】
「かつては1年に1回実施するのがやっとだった検査が、今では1年に多い方で10回、受診のたびにできるんです」-。そう話すのは、東京都立多摩総合医療センター・リウマチ膠原病科の杉井章二部長。「同じことを医師の労力でやろうとしたら、リウマチ医が8000人必要でしょうね」(現在のリウマチ専門医は4600名余りである)
だからこそ、必要な情報を漏れなく集め、指標の算出を行い、その都度正確な評価につなげたい。しかし、治療を優先すれば、その時間がない。そんな状態を変えたのが、同院が2012年から導入したMiRAi(ミライ)というリウマチ診療支援システムである。このシステムは、2011年に大阪南医療センターから提供されたもので、関節リウマチのみならず膠原病の患者も多い多摩総合医療センター向けにカスタマイズして運用している。特徴は、情報がすべて電子化され、情報が時系列に格納される点である。
次回配信は1月28日5:00を予定しています
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