外来患者の主治医機能を評価する「地域包括診療料」(地包診)を今年5月に算定した患者数が延べ3262人だったことが、中央社会保険医療協議会(中医協)の調査で分かった。【佐藤貴彦】
16年度改定、大注目の報酬はこれだ!(2015/11/02)
地包診、届け出ネックや算定する患者像は?(2015/11/09)
地包診は2014年度診療報酬改定で、許可病床200床未満の中小病院や診療所の医師の評価として新設された。2つ以上の慢性疾患を併発する患者が対象で、24時間の対応や在宅医療の提供を含めた継続的かつ全人的な医療の提供を条件に、月1回1503点を算定する。この点数には、往診料や薬剤料などを除くほとんどの評価が含まれている。
中医協の調査では、16年度改定に向けた議論の資料とするため、電子レセプト情報を分析して地包診の算定状況を調べた。
一方、14年6月審査分(5月診療分に加え、月遅れで請求された4月診療分などを含む)の電子レセプト情報を活用した厚生労働省の調査では、地包診を算定した患者数は延べ3499人で、今年5月診療分の算定患者数はこれを200人強下回る。
また中医協の調査によると、今年5月に地包診を算定した医療機関数は48施設で、このうち16施設では、患者50人以上に算定していた。
■地域包括診療加算、「2日に一回」算定するケースも
一方、地包診と同様に外来患者の主治医機能を評価する再診料の加算「地域包括診療加算」(地包加、一回20点)については今年5月、診療所3477施設が延べ64万3136人に算定していた。算定回数は計103万8242回だった。
一つの医療機関が一人の患者に地包加を算定した回数は、69.1%が1回のみだったが、ほぼ2日に一回に当たる15回以上の頻度で算定されたケースもあった =表、クリックで拡大= 。
算定回数は、算定施設の6割超が300回未満だった一方、23施設は1300回以上算定していた。
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