【総合病院水島協同病院 薬剤部主任 大西順子】
臨床薬剤師の最も重要な役割は、「患者個々の薬物治療を有効かつ安全に提供すること」である。そのためには、薬剤師もチーム医療に積極的に参画する必要がある。医師をはじめとする他職種と円滑にコミュニケーションを取りながら、患者の病態・自他覚所見・服薬状況・患者背景等のさまざまな情報を収集し、薬物治療の検討や評価、処方提案など、積極的に介入することが求められる=図1=。
そこで重要な役割を担い得るのが、病院薬剤師である。患者のデータを詳しく把握している病院薬剤師が薬の専門家として、病棟内にとどまらず、積極的に外来患者へのチーム医療に参画し、地域の薬薬連携を充実させることが重要と考える。
筆者の勤務する水島協同病院(岡山県倉敷市、一般病棟222床・特殊疾患病棟60床)では、薬剤師も積極的に多職種と連携しており、薬剤管理指導(2014年4-12月の月平均568件)や病棟業務(同912件)など、入院患者を中心にチーム医療を実践しているが、一方で、外来患者に対してもさまざまな介入を行っている=表=。
本稿ではこのうち、外来診察の待ち時間を利用して行っている糖尿病患者を対象にした「薬剤師外来」の取り組みについて紹介したい。
次回配信は9月8日5:00を予定しています
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