週末の土曜、感染症の兆候のある利用者を見た看護師が、「具体的な指示」を求めて主治医に連絡をした。けれども、電話がつながらない―。こうした場合、看護師はこれまで、週明けの月曜まで待つか、やむを得ず救急車を呼ぶ以外にすべはなかった。
だが、特定行為の研修を修了すれば、あらかじめ作成した「手順書」(業務フロー)に沿って、医師の指示がなくても抗生剤の投与ができるようになる。
「具体的な指示があれば、行為自体は今でもできます。手順書によって、医師の指示を待たずに、看護師の判断でスピーディーな処置ができるようになった。ここが大きい」。椎名所長はこう強調する。
特定行為のモデル事業で見えてきたこと①-看護視点での医療的サポートが可能に
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