医師の判断を待たずに、手順書に定められた方法で特定の診療の補助である特定行為を行う看護師に研修の受講を義務付ける特定行為研修制度のスタートまで3か月を切った。制度の開始に先立ち、キャリアブレインは厚生労働省の同制度に関する試行事業に参加した看護師らに具体的な取り組みや成果、課題などを聞いた。【松村秀士】

　「看護業務の幅が広がったのは大きな成果」―。JAとりで総合医療センター（茨城県取手市）に勤務する皮膚排泄ケア認定看護師の竹之内美樹さんは、厚労省の2012年度看護師特定行為・業務試行事業に参加した感想をこう話す。院内の医師からは「手術などに専念できるので助かった」と声をかけられ、看護師による特定行為の意義を実感しているという。

【特定行為研修制度の関連記事】
特定行為研修、「千里の道も一歩から」（2015/05/15）
手順書使わない特定行為、研修義務化が必要（2015/05/08）

（残り1129字 / 全1522字）