介護保険施設のうち、「個室」の割合が最も高いのは特別養護老人ホーム(特養)で、その割合は約7割に達していることが、厚生労働省の調査で分かった。このほど発表された2013年の「介護サービス施設・事業所調査」で明らかになった。また、介護保険施設から家庭に帰った人の割合が最も高かったのは、介護老人保健施設(老健)であることも分かった。【ただ正芳】
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厚労省は、昨年10月1日現在の状況について、介護保険制度の施設・事業所(延べ34万3039か所)を対象に調査を実施。取り組むサービスの種類などの基本的な調査内容については延べ33万5992か所から、入所者のサービスの利用状況などの詳細な調査項目については延べ29万2132か所から回答を得た。 介護保険施設(特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設)における「個室」の割合など、部屋の定員数に関する調査では、特別養護老人ホーム(特養)の場合、「個室」の割合が最も高く69.3%となった。次いで多かったのは「4人室」の20.5%だった。個室の中でも多かったのは「ユニット型」で、全体の53.5%を占めた。介護老人保健施設でも最も多かったのは「個室」(44.1%)で、次に多かったのは「4人室」(41.2%)だった。 一方、介護療養型医療施設で最も多かったのは「4人室」(50.9%)で、全体の半分以上を占めた。次いで多かったのは「個室」(20.8%)だった。 ■利用者が「家庭」に帰った割合、老健では3割超に 介護保険施設の利用者の退所先を調べた結果では、退所者が「家庭」に帰った割合が最も高かったのは老健の31.7%。介護療養型医療施設は9.3%、特養は1.8%だった。一方、その施設で亡くなった利用者の割合は、特養が72.7%で最も高かった。次いで高かったのは介護療養型医療施設(41.4%)で、老健は8.7%だった。 介護サービスの事業所数のうち、居宅サービスで最も多かったのは通所介護の3万8127か所で、次いで多かったのは訪問介護(3万2761か所)だった。介護保険施設では、特養が6754施設、老健が3993施設、介護療養型医療施設が1647施設となった。
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