医療・介護制度改正の一括法で創設された新たな財政支援制度を活用し、地域医療の拡充を図る計画を立案する動きが本格化している。消費税増収分を財源とした基金を活用するもので、すでに計画案をまとめた長野県はパブリックコメントの募集を開始した。早い段階から県内の意見を集約してきた茨城県でも、近く計画がまとまる見通しだ。ただ、今月中とされる計画の提出期限を優先するため、パブリックコメントの募集を断念した県もあり、計画策定の進ちょく状況は自治体間で差があるようだ。【新井哉】

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■ぜい弱な二次医療圏、基金活用し整備へ

　この支援制度は、消費税増収分を財源とした基金をつくり、各都道府県が作成した計画に基づいて実施される。基金の使途や配分については、医療介護総合確保促進会議で、▽地域医療ビジョンの達成に向けた医療機関の施設または設備に関する事業▽居宅等での医療提供に関する事業▽医療従事者の確保に関する事業―といった事業範囲が示されている。

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