【医療法人清梁会高梁中央病院 法人事務局企画課 中田悠太】
「せとねっと(瀬戸内医療情報ネットワーク)」は、若手の病院職員を中心とした参加型勉強会です。自分たちが学びたいこと、日常業務において困っていることについて、参加者自身が声を上げて学びの場を作り上げています。昨年1月の発足から今日までに開催した勉強会は5回を数え、演題の数は30以上になります。
今回は、そんなせとねっとの活動内容を紹介させていただきます。
■「学会に出たいんです!」に応えた学会ハウツー講演
記念すべき第1回勉強会では、学会発表に向けた基礎知識を1から10まで紹介する講演 「学会に出よう!」 を開催しました。これは、「学会で発表してみたいが、学会への入会、研究の進め方、提出方法、当日の資料作りなど、何をどうすればいいのか分からない」という若手職員の意見を基に選んだテーマです。
講演の内容は至ってシンプルで、各種関連学会の紹介や入会の方法、演題の募集時期、準備物など、学会参加の一連の流れを説明したほか、「研究テーマの見つけ方」「抄録の書き方の工夫」「考察方法」といった少量のテクニック紹介を加えた講演でした。
大半は単純な手続きの話であり、職場に経験者がおられれば、日常的な指導の中で教わることができる内容です。しかし、この連載の 第1回「僕らが勉強できる場所はどこ!?」 、 第2回「事務系職員の孤独と不安」 で触れたように、「周囲に経験者がおらず、若手の病院職員は勉強会の参加方法さえ分からない」「そもそも少人数部署のため、質問できる相手がいない」という環境は珍しくありません。そんな環境の若手職員にとって、学会での演題発表がどれほど遠いものかは、容易に想像できると思います。
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