【千葉大学医学部高齢社会医療政策研究部准教授 井出博生】
「うちのロジスティクスは、効率的なのだろうか」と、病院のロジスティクス担当者なら考えたことがあるはずだ。効率的であるとは、経済的に効率的なのかもしれないし、医療サービスを提供する上で効率的なのかもしれない。どこに重きを置くのかは、病院によって異なるだろう。卸業者やSPD業者でもなければ、物流の効率について他院と比較する機会はそうあるわけではないが、効率的な形があれば、取り入れたいものである。
少し前の調査であるが、中野明氏(現・帝塚山大学教授)は49病院のロジスティクスを調査し、タイプを整理している。
中野明:物品管理システムと供給部門の計画―SPD化の将来展望 病院設備43(3):300 2001
皆さんの病院はどのタイプに分類されるだろうか? 中野氏の分類によれば、「カ」が30事例と大半を占めており、現在でもこのタイプの形態をとる病院が多いのではないかと思う。タイプは形態間の移行も示している。「ア」から始まり、終着点は「オ」になっている。ただし、調査の時点では「オ」を採用している病院は1つしかなかったようである。
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