【大滝恭弘(帝京大学医療共通教育センター准教授、医師、弁護士)】
周知の通り、急性喉頭蓋炎は、細菌感染による喉頭蓋粘膜下組織の蜂窩織炎の一種であり、時に急速に進行して、喉頭蓋の高度腫脹による気道閉塞を引き起こすため、救急医療に携わる医師にとっては、常に念頭に置いておかなければならない疾患の一つである。
気道確保に成功せず、不幸な転帰をたどった場合、高確率で紛争化する疾患でもあり、今回は、急性喉頭蓋炎による気道閉塞への対応が遅れたとして、病院側に損害賠償責任が認定された事例について解説する。
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