【社会医療法人石州会六日市病院 事務次長兼財務経理課長 岩本浩見】
病院会計準則(注12)では、リース資産の会計処理について、
「リース取引はファイナンス・リース取引とオペレーティング・リース取引※1に区分し、ファイナンス・リース取引については、通常の売買取引に係る方法に準じて会計処理を行う」
としています。
これは、リース物件であろうと病院内に存在するものなので、自己資産として貸借対照表の有形固定資産※2に計上し、損益上は減価償却し、費用計上するというものです。
※1 ファイナンス・リース取引は、中途解約ができないリース取引で、建物や機械装置などを対象に行われる。これに対し、オペレーティング・リース取引は、中途解約が可能で、リース会社がリース期間終了後の中古価値(残価)を示したりする。
※2 貸借対照表の借方の資産の部、固定資産の一つ。長期にわたって利用する資産で、建物や設備、土地などが当てはまる。
つまり、借り入れをして医療機器を購入したと考えればいいのです。
この場合の仕訳は、例えば
のようになります。
この仕訳をするには、リース会社に元本と利息の表を作成してもらいます。これは借入金のように、元金と利息に分けた表です。もしリース会社の担当者が「なぜ元本と利息の表を作成するのですか」などと尋ねてきたら、そこはリース会計を勉強していないダメな会社です。取引を考えた方がいいかも知れません。
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