【株式会社MMオフィス代表取締役 工藤高】
■定期昇給型改定から能力成果主義改定による点数配分へ
2014年度の診療報酬改定の改定率は本体が+0.1%、消費税対応分が+1.36%、一方、薬価-1.36%となり、差し引き+0.1%となった。消費税対応分を除くと実質-1.26%のマイナス改定と厳しい結果である。細かくは医科+0.82%、歯科+0.99%、調剤+0.22%であったが、これは消費税の増税分を含んでおり、医科は+0.71%が消費税増税分で、実質は+0.1%程度でしかない。消費税増税については当連載第9回「消費税増税までの“筋力トレーニング”」で書いた通り、影響は個々の病院で異なるため、増税分が十分手当てされているとは言えない。実質的にはマイナス改定となった。
ふた昔前のどの医療機関も平等に定期昇給的に上がるゲタ点数アップ改定から、現在は明らかに「能力成果主義的」な診療報酬制度となった。そこでは自院の提供している医療内容が患者、地域住民、他院のニーズ、行政の方向性と合致していれば配分が多くなるし、どこかにミスマッチがあればそうではない。今回はDPC公開データからの必要病床数と稼働病床数の差について考えてみたい。
次回の記事配信は、1月15日12:00を予定しています
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